[検証]ピンバーの勝率をEAでテストしてみた。結果は?

プライスアクションの代表的なパターンとされているピンバー。過去チャートを見ると確かにピンバーが機能しているように見えます。

「ピンバーでエントリーすれば勝てるんじゃない?」一度はそう考えた人も多いはず。

実際のところピンバーはエントリーサインとして有効なのでしょうか?簡単なEAを使って勝率を検証してみました。

ピンバーの判定

ピンバーは見た目が単純な割に、その定義には主観が入ります。今回のテストではできるだけできるだけ主観が入らないように、オーソドックスなピンバーの判定条件を決めました。

1.ヒゲの割合

ピンバー最大の特徴は「ローソク足全体の大きさに対してヒゲの割合が長い」ことです。一般的にはヒゲの割合が大きいほどトレーダーがピンバーとして認識しやすいと考えられます。

ピンバーの判定条件

今回のテストでは「ヒゲの割合がどの程度であればピンバーだと判断する人が多いか」を上図のように段階的にヒゲの長さを変えたローソク足を描いて模索しました。

ここは判断が分かれるところですが、今回の検証では「ピンバーだと判断する人が多そう」なローソク足は「ビゲの長さがローソク足全体の60%以上」であるとして、これをピンバーの判定条件1としました。

2.ローソク足の大きさ

大きなロウソク足ほど目立つため、トレーダーの行動のきっかけになりやすいと考えられます。

逆に言えば小さなロウソク足を気にするトレーダーは少ないため、ピンバーらしき形状が出現したとしてもノイズのようなもので意味はありません。

大きい・小さいは主観が入りますが、今回の検証では、「過去200本のローソク足の平均サイズ」を基準として、そのサイズよりも大きいことピンバーの2つ目の条件としました。これによってピンバーもどきのノイズ除去をしています。

3.出現位置

ピンバーはその出現位置も重要です。出現位置が波の頂点なのかそれとも波の途中なのかでそのピンバーに対する信頼度も変わってくると考えられます。

しかし条件設定が困難なため、今回のテストでは出現位置を考慮していません。

テスト実施

上で述べた条件でEAを作成し、バックテストを行いました。エントリーやイグジットなどのテスト条件は下の表の通りです。

項目 方法
エントリー ピンバーの次の足の始値で、反発方向へ成行
決済 ピンバーのヒゲ先端+1pipsで損切、反対方向同距離で利確(損益比率1:1)
通貨ペア ドル円
時間足 1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足でそれぞれテスト
検証期間 各時間足でローソク足約5,000本分

バックテスト時の様子です(下図)。

ピンバー検出の様子

↑1分足チャート。検出したピンバーに矢印を表示しています。

ピンバーが発生した次の足の始値でエントリーし、ヒゲの先端+1pipsで損切・逆方向に同距離で利確です。

テスト結果

テストの結果は以下のグラフのようになりました。

ピンバーの勝率グラフ

↑全体的に、勝率は50%弱くらいです。時間足を大きくすると勝率は良くなる傾向にあります。ただしその効果は微々たるものです(日足だけ突出して勝率が高いのはエントリー回数が少ないためブレによるものだと思われます)。

もう少し勝率が良いかと期待していましたが、おおよそ勝率50%未満と残念な結果になりました。

また、下の表はテストでのピンバーの発生頻度を示したものです。

時間足 勝率 ピンバー発生頻度
1分足 43.6% 0.5時間
5分足 44.0% 1.5時間
15分足 47.1% 5時間
30分足 48.4% 10時間
1時間足 49.1% 20時間
4時間足 51.5% 3日
日足 66.7% 30日

↑当然のことですが、時間足を大きくするほど、ピンバーの発生頻度は低下します。

日足レベルではピンバーはほとんど観測されない(30日に1回)ため、日足レベルのピンバーを待つ手法は現実的ではないでしょう。1時間足(20時間に1回)以下の時間足でようやく現実的に待てるレベルになると思います。

結果から言えること

結果から言える大事なことは、ピンバー単体をサインにしても勝てないということです。

時間軸を大きくすれば、勝率は多少は改善しますが、それでも若干分の悪い博打をしているようなものです。また時間軸を大きくするほど、結果が期待値に収束するのに時間がかかるため、勝てるイメージが沸きません。

一般的に、ピンバーが有効なエントリーサインのように認識されているのは、「ピンバーの発生する原理が直感的に理解しやすい」ことや、「過去チャートの波の頂点に発生したピンバーの印象が強い」ことが理由ではないかと思います。

しかし実際には、「失敗したピンバー」がチャートの中にはたくさん埋もれていることがテスト結果から分かります。単純にピンバーをサインにトレードしても勝つことはできません。

ピンバーをトレードに使うためには、「ピンバーが発生した価格水準や、節目ラインとの位置関係、チャートの形状、タイミング」などの相場状況を総合したうえで、信頼できるピンバーかどうかを判断する必要があります。

まとめ

ピンバーの勝率を簡単なEAで検証しました。テストではピンバーの勝率はいまいちという結果に。

しかしそれはピンバー発生でやみくもにエントリーした場合の話です。「ここぞ」という位置とタイミングで発生したピンバーはやはり信頼性度が高いと私は感じています。

「じゃあここぞとはどんな時なのよ?」となりますね。う~ん、私には説明不可能です!ごめんなさい。

でも、もしかしたら下の記事は「ここぞ」というタイミングを知る参考になるかもしれません。ダブルトップの相場の動きやその時のトレーダーの心理について書いたものです。よかったらどうぞ。

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